漫画『蛸壷屋 けい○ん3部作』は無料で読める？あらすじや読む方法を徹底解説

レビューコメント

• 「ありゃー唯とうとう死んじゃったのか」 AAにもなった有名なフレーズの元ネタ作品です。 高校を卒業した5人のその後(厳しい現実)と、在学中の思い出(苦悩)が 作者様の独自の視点で描かれています。 私は「けい〇ん!」の原作をよく知らないため 楽しむことができたのですが ファンの方にとってはつらい描写もあるかもしれません。 先述のようにその後(厳しい現実)と思い出(苦悩)と書いたのですが キャラ一人一人が抱える心の闇や挫折を あくまで二次創作という前提で描いています。 いくつか挙げると、才能のある者に嫉妬し壊れそうになる者 歪んだ性癖を植え付けられ過去に捕らわれた者 夢と現実の狭間で苦しむ者 等々 この作品に出てくるキャラクターたちは、基本苦しみ藻掻いています。 過去の栄光はどこへやら、堕ちてしまった人もいます。 読者側である自分も苦しくなってくる時があります。 しかし、苦しみ中でも、堕ちていく中でも藻掻き続けること。 それでこそ人間であるとも感じます。 藻掻き足掻き、そして何かしらの答えや居場所を見つける そうやってして少しづつ立ち直ったり、成長していく。 その部分に少なからず親近感を私は覚えました。 鬱同人としてのイメージが強い本作ですが 読み進めると、更生と救済のストーリーでもあると感じました。 決して自分の思い描いた姿ではないけれど 今日を強く生きていく。 名作の名に偽りなしの傑作だと感じました。
  
• かつて話題になったけ◯おんの同人誌。平沢唯の突出した才能、そして死。周囲の才能なき者の人生。 この作品が世に出た当初、その過激さに嫌悪感があり全く読めていなかったのですが、いざ読んでみたらとてもよくできたいい話だった。 キャラクターの解釈も原作の印象と合っていて、ふわふわした夢物語じゃないところにもリアリティがあり心に響きました。 昔持っていた憧れや夢が叶うこともなく、それでもみんな必死で生きている。ここまで極端ではないにせよ、人生って得てしてこういうものなのではないかと感じる。 こう感じられるのも自分が歳を重ねたからなのかもしれません。 エロシーンはヌーディストビーチで全裸脱糞(軽め)やレ◯プなど全体的に特殊なのが多め。一番スタンダードなのが憂のオナニー。ただエロを除いて素晴らしい一作だったし、むしろエロがなくても良いくらいだったので、自分のようにかつて読めなかった人も読んでほしい作品。
  
• 長らく絶版で中古でしか手に入らなかった傑作の電子版です。サークル様には深く感謝します。 言わずと知れた名作です。 けい○ん原作を知らなくても読めます。 かつて非常に話題になって賛否両論巻き起こした二次創作作品なんですが、当時の状況や原作を知らない新しい世代の方にもぜひ読んでいただきたいです。予備知識を求める内容ではないので。…パロディだけは当時を知らないとわからないかも。でもそこはあくまで枝葉、わからなくても本筋の理解に支障はないはず。 私が人生で最も感銘を受けたエロ同人のうちの一冊です。 もう発行から10年以上経っていますが、これから10年経った後もきっとまた読み返すと思います。 過激なエロだったり、ワ◯ミやカ◯ジのようなパロネタだったり、とにかくアクの強い露悪描写だったり、刺激的なネタが高密度で敷き詰められていて、著者のサービス精神と熱量を感じます。大筋はともかく各所の小ネタはきっと商業では厳しいライン。商業ならもっと自主規制が入って、その分切れ味も鈍りそうです。この作品をこの濃いめの味付けで読めたのは同人という発表の場があったお陰かと。 本作を「とにかく露悪的な方向に振り切って、原作との温度差で話題性を出しただけ」と評するアンチをネットでたまに見かけますが、決して、単に露悪に振り切っただけの安直な作品では無いです。というかもし露悪一辺倒だったら、最後に澪を再就職させないですし、梓がショップ店員になる場面も「夢破れた」残念さをもっと強調しますよね。原作に比べると闇要素マシマシではありますが、そこが逆にキャラの前向きな精神性や気高さを際立たせる効果を生んでいます。オチも前向きです。決して原作キャラを奈落に突き落としていたぶって楽しむだけの悪趣味な作品ではないのです。 好きなシーンは多いですが、一番はやはりラストでしょうか。雨上がりのような清々しさです。梓の前向きさに救われます。